高齢者の病気・怪我

【白癬菌】症状や原因、治療方法についての基本的な事。

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今回は高齢者の病気・怪我シリーズとして【 白癬菌 – ハクセンキン – 】について、お話していこうと思います。

ちゃんとした言い方をしてかっこつけてみましたが・・・要は水虫のお話です。

白癬菌(水虫)にも種類があるので基本的な部分にふれていこうかなと。

利用者さんでなってる方も多いので、自分の身を守るためにも知っておいて損はないかなと思います(o・ω・o)

白癬菌とは?症状がでる部位

私が介護職を始めた頃は「はくせんきん・・・って何ですか?」っていう感じで、水虫とイコールで結びつきませんでした。

白癬菌=水虫

そもそも白癬菌(水虫)って何モノなんだ?って話ですよね。

ヤツの正体は【真菌というカビの一種】です。

カビには何十種類もの菌があるんですが、主に人の足を痒くしてくれるのは【ヒト好性菌】という種類のヤツがイタズラしてくれてます。

ケラチンというタンパク質が栄養源になっているので、人間の髪・爪・角質なんてヤツらの餌の宝庫というわけです((((;゚Д゚))))

そして・・・高温多湿な環境が大好き♪

症状の出る部位

などなど、全身どこでも?白癬菌(水虫)にかかってしまう事があります。

私も調べていてちゃんと知識として知ったんですが、”いんきんたむし”も白癬菌(水虫)の一種だったんですね!

男性がなるもの的な認識だったので、調べることなく知りませんでした。

水虫の進行状態や症状によっては治療も長期戦になります。

日頃から利用者さんや自分自身も感染していないか、たまに気にして過ごすようにはしたいですね(;^ω^)

白癬菌 患部別の症状や原因

白癬菌(水虫)が棲みついた部位によって症状は変わってきます。

どんな症状か知っているだけでも、役に立つこともあるのでなんとなく読み進めてください。

何と言っても、この足が1番発症率が高いです。

なんと、9割の人が足の症状で悩んでいるという数字が出ています。(゚д゚)

  • 趾間型
    症状:赤くジュクジュクしたり、皮剥けを起こす。白くふやけてブヨブヨになる。
  • 小水疱型
    症状:足の裏に小さな水疱ができ、赤くなり皮剥けを起こす。痒みが強いのが特徴。
  • 角質増殖型
    症状:足の裏・かかとの角質が硬くなって、ひび割れや皮剥けを起こすのが特徴。

足の症状は、こんな感じになっています。

すでにこのどれかに当てはまるような利用者さんは施設に数名いらっしゃいますよね(>_<)

むしろ、入所している利用者さんは往診医からお薬出されてる方が多いように思います。

足の感染率が高いのは、靴下+靴を履いている時間が長く蒸れてしまって、高温多湿になるからなんです。

手の白癬菌(水虫)は発症率が低く、1%程だそうです。

症状としては足の症状とあまり変わりはありません。なので、詳しく書くのは割愛します!←ォィ

ただ、手の場合は”手荒れ”や”手湿疹”と似ているので、気づくのが遅くなり重症化することもあります。

白癬菌(水虫)だった場合、当たり前ですが手湿疹のクリーム等では治りません。

この爪白癬はなかなか厄介な水虫になっております。

「この利用者さん、すげぇ立派な爪してるな」…なんて思って見たいたのが、爪白癬かもしれません。

  • 足の爪だけではなく、手の爪もなる。
  • 爪の色が変わる。(白色・褐色等)
  • 爪が分厚くなったり、変形する。
  • 爪が脆くなる。
  • 変形した事により痛みを伴う事もある。

ほとんどの人は足の白癬菌を発症していて、そこから爪白癬になる事が多いです。

ですが全員が全員ではなく、いきなり爪に白癬菌が来ることもあるかもしれません((((;゚Д゚))))

何よりも治療に半年~1年以上かかると言われています・・・ここが一番な厄介なところです。

頭にも白癬菌(水虫)のヤツらはやってくるんです・・・初めて知りました!(゚∀゚)

  • 【しらくも】と呼ばれている。
  • 頭部に円形や楕円形の脱毛が出来る。
  • フケも出るが、痒みが出ることは少ない。
  • 他の疾患と間違われやすい。

ザックリと、こんな感じの症状です。

痒みがないので気付かずに放置してしまい、治療が遅れてしまうことが多いそうです(>_<)

白癬菌の予防と治療方法

次はどんな予防方法や治療方法があるのか見ていきたいと思います。

患部によっては本当に治療に根気が必要になるので、ならないに越したことはないですね(`・ω・´)

清潔保持

  • 毎日入浴し、しっかり洗う。(部分浴でもOK)
  • 蒸れやすい部分はしっかり乾燥させる。
  • 靴下を毎日取り替える。
  • 通気性の良い靴を履く。
  • バスマットの共有は避ける。
  • こまめに掃除する。

などなどがありますが・・・対応が難しい事もあるかと思います。

まず、毎日入浴は無理ですよねぇ(;^ω^)

なので、白癬菌を発症している利用者さんは部分浴(手や足等)をして清潔保持をするしかありません。

・・・ちょっとめんどくさいデス←コラ!!

少しめんどくさいと思いつつも入浴日以外は足浴を行って清潔にした後、お医者さんから処方された薬を塗っていた利用者さんの足はみるみるうちに綺麗になっていきました^^

「1日1回の塗布でも綺麗になっていくものなんだなぁ」と思いながら、スタッフの努力の結晶だ!と感動したものです。

治療方法

薬での治療も様々なものがあります。

  • 液状タイプ
  • クリームタイプ
  • スプレータイプ
  • 飲み薬

患部によって効果が期待できるものとできないものとがあるので、しっかりお医者さんに診てもらい、適切な薬を処方してもらいましょう。

飲み薬は医師の処方がなければ服用できません。(外用薬は市販の物もあります。)

高齢者介護の現場では、液状タイプとクリームタイプの処方が多いのはないでしょうか。

飲み薬は爪白癬の治療に使う事が多いのですが、強い薬のため肝臓等に副作用が出る事があるので高齢者の方に使用することは少ないと思います。

水虫は感染するということを意識しておく

白癬菌(水虫)は人にうつり、感染します。

感染力が強いわけではありませんが、高温多湿状態になると私たちが思っている以上に増殖していきます。

手や足に傷があると、そこから侵入してしまう確率が高くなってしまうのです(・・;)

糖尿病の持病がある方が感染してしまうと、抵抗力が落ちているので最悪な場合【蜂窩織炎-ほうかしきえん-】になってしまうことも。

だからといって、同じ湯船に入ったからとすぐにうつるわけではありません(o・ω・o)

白癬菌(水虫)が感染した状態=皮膚深くまで辿りつくのに24時間程かかると言われています。

なので同じ湯船に入ったとか、介護士として入浴介助したとしても、しっかり洗い流せば大丈夫です。

介護士として白癬菌に対する心構え

  • 患部にアルコール消毒は効果なし。
  • 予防する為のアルコール消毒は効果あり。
  • 患部に素手で触れた時はしっかり洗う。
  • 入浴・排泄等ケアする時はディスポ(手袋)をする。
  • 爪白癬の爪切りは医療行為。
  • 薬を塗布する時に痛みがある場合はやり方を変える。

注意することはザックリとこんな感じでしょうか。まだまだあるような気もしますが^^;

反感を買う言い方をしてしまったら申し訳ないのですが・・・爪白癬の爪切りは医療行為だということを覚えていてほしいです(´・ω・`)

通常の何も問題がない爪なら介護士がバリバリ爪切りしても問題ないので大丈夫なのです。

爪白癬で変形している爪や巻き爪を切るのは介護士がやってはいけません。

ニッパーも使っちゃダメとか云々かんぬんあったと思います!←うろ覚え(;^ω^)

あとは液状の薬は押し付けて?薬液を出すものが多いので、痛みがある利用者さんにはかなりの苦痛になることも・・・( ゚д゚ )クワッ!!

そんな時は自分の指(ディスポ装着済)や綿棒などに薬液を付けて、やさしく塗ってあげてください。

白癬菌は気合と根性では治りません

白癬菌の治療には根気が必要です!

きちんとケアしていれば、いずれ治ります(`・ω・´)

人手不足で「そんなんやってられないよー」ってことやイレギュラー発生で「そこまで手が回らん!!」ってこともあると思います。

たかが白癬菌、されど白癬菌。

きちんとケアすることはもちろん発症している利用者さんの為なんですが、他の利用者さんやあなた自身の為でもあるんです!

発症している利用者さんがそれ以上増えなければ、その部分だけでも業務は増えません。←ホントカヨ・・・|ω・`)

最後に

あなた自身が白癬菌になってしまったら、クタクタになって家に帰ってもお風呂の後にせっせと薬を塗る日々になります。

めんどくさくなって放置・・・さらに悪化する、なんてことになったら?

ねー?もうねー??「(;´Д`)アァ・・・」ってなりますよね。

なので、たかが白癬菌(水虫)と思っていても、怪しいと思ったら利用者さんもあなたも早めに受診し、治療をしっかりやっていきましょう!

私も頑張ります!!(`・ω・´)ゞ